ARTENSION / Into The Eye Of The Storm
ウクライナ出身のヴィタリ・クープリ(Key)とスイス出身のロジャー・スタフルバッハ(G)を中心に結成されたプログレッシヴハード~ヘヴィメタルバンド、ARTENSIONの1stアルバム。ヴィタリのキーボードサウンドを大々的にフィーチャーしているこのバンドのデビュー作は、まずその圧倒的な鍵盤テクニックに耳を奪われる。そして、イングウェイが好きというロジャーの速弾きギターソロとの掛け合いやユニゾンなど、全編を通して決して退屈させないスリリングなプレイが満載だ。ジョン・ウェスト(Vo)(のちにROYAL HUNTにも加入)の伸びやかなハイトーンボーカルもバンドサウンドによく合っており、楽曲に程よいキャッチーさを加えている。クラシック音楽からの影響もみられる本作は、音楽的・技術的ともに優れたアルバムである。