CATHEDRAL / Forest Of Equilibrium
当時、世界最速と謳われたNAPALM DEATHを脱退したリー・ドリアン(Vo)が新たに結成した、世界最低速のバンドCATHEDRALの1stアルバム。BLACK SABBATHからの影響を認めながらも、ひたすらスローで重く引き摺るようなリフを主体としたサウンドは、エクストリームミュージック界に衝撃を与えた。ドゥームメタルと言えばスウェーデンの重鎮CANDLEMASSが既に活躍していたが、本作の徹底ぶりは半端ない。1曲目から11分もの長尺ナンバーでズルズルと引き回され、さらにスローな2曲目「Ebony Tears」でもリー・ドリアンの地面から湧き出るような濁声でゾクゾクするようなヘヴィネスに打ちのめされる。テンポの基準となるスネアの音など、3秒に1回聞こえるかどうかといった感じ(笑)4曲目「Soul Sacrifice」は比較的ノリの良い3分弱のミドルテンポナンバーで、5曲目「A Funeral Request」と並んで次作以降の方向性を匂わせるものだ。多くのフォロワーを生み出した作品。