CATHEDRAL / The Guessing Game
2枚組でトータル約85分となった大作9thアルバム。これまでも作品によって程度の差こそあれど、ブリティッシュハードロックやプログレの要素を織り交ぜた独自のスタイルを呈示してきた彼らに対して、もはやドゥームだ何だという議論は要らないだろう。それにしても今回はこれまでにない徹底ぶりだ。ハモンドオルガンやメロトロンといったヴィンテージ楽器を使ったサウンドは、リー・ドリアン(Vo)のナチュラルな歌唱も手伝ってもうほとんど70年代ブリティッシュロックの世界である。生々しいプレイの中でCATHEDRALらしいと感じるメロディーは随所に現れるので、さほど違和感を覚えることもなく、しかもDisc2の最後まで一気に聴かせる不思議な魅力の詰まった力作である。