ELEGY / Manifestation Of Fear
オランダ屈指のメロディックパワーメタルバンド、ELEGYの5thアルバム。イアン・パリー(Vo)を迎えての2作目となる本作は、前作や前々作と比べてギターサウンドを前面に押し出した作風となっており、そういう意味では初期2作に近い感じとも言えるだろう。もちろん、ELEGYサウンドの構成要素であるシンセやアコースティックギターなどもしっかり使われているが、ここではそれらはあくまでギターリフの補完的役割を担っているに過ぎない。またボーカルについては、若さ溢れるハイトーンが魅力だった前任者に対して、イアンは抜群の安定感を発揮したメロディアスな歌声を聴かせてくれており、バンドの格がワンランクアップしたという印象を受ける。前作も悪くはないが、本作の方がよりELEGYっぽいと感じる。