EXTOL / Extol
5thアルバム。2005年リリースの4th「Blueprint」以降、音沙汰が無くなり自然消滅したような形で姿を消した彼らだが、ここにめでたく新作が完成した。もともとメタル界でも知る人ぞ知る、といったバンドだったので、本作で初めて存在を知ったメタルファンも多いかもしれない。内容的には前作「Blueprint」の流れを汲みながらも(前作レビュー参照)、ときおりテクニカルパートを挿し込んでくるので、結果これまでのEXTOLの総括的な仕上がりになっている。8年間のブランクは全く感じない。ボーカルの濁声比率が再びアップしていたりソリッドなギタープレイが復活していることから、前作よりもアグレッシヴでデスメタリックな雰囲気が出ている。一方で、バックコーラスのアトモスフェリックな音処理がCYNICを彷彿させるところなどは新たな要素だろう。個性の確立という点では今ひとつ突き抜け切れていない感はあるが、プログレメタルやテクニカルメタルといったジャンルのツボを心得ているのは確かである。BURST好きならヒット!