マイク・パットン(Vo)が完全にバンドの実権を握った、FAITH NO MOREの5thアルバム。バンドの創始者であるジム・マーティン(G)を人間性の不一致という理由でクビにして制作された本作は、それまでのFAITH NO MOREのイメージを大きく変えた衝撃作だ。いわゆる一定の型としてのミクスチャー的サウンドではなく、ヘヴィでハードコアなサウンドを軸にグルーヴ感を出し、曲によってはおしゃれな雰囲気すら漂うクロスオーヴァーサウンドだ。マイク・パットンの歌唱力はまた一段とレベルアップしており、もはやジャンルを超越した表現者と言ってもいいかもしれない。前作「Angel Dust」までのファンは多少戸惑うかもしれないが、そんな人も聴き込めばその素晴らしさが分かる名作である。

＜Track 3＞Evidence

＜Track 9＞Digging The Grave