スラッシュメタルの範疇に収まりきれなくなった彼らの4thアルバム。これは決して無理に良く言おうとしたわけではなく、時代の流れに抗えない多くのスラッシュメタルバンドを尻目に、エリックA.K.(Vo)の歌唱力を活かした進化の成功形なのである。レコーディングレベルの大幅な改善も貢献しているのだろう、ギターサウンドに厚みがあるためアグレッションの低下は感じない。スラッシーなリフこそほとんど聴けないが、どの楽曲も音像が豊かでメロディアス、個性的なフレーズで組み立てられた本作は単にメタルと呼びたい内容だ。彼らが勢いで誤魔化すようなバンドではないことを証明した1枚といえる。

＜Track 2＞Swatting At Files

＜Track 5＞Wading Through The Darkness