ドイツのメロディックデスメタルバンド、FRAGMENTS OF UNBECOMINGの2ndアルバム（通算3作目）。ドイツ産とはいえ、サウンドの基本スタイルはスウェディッシュなメロデスで、アグレッシヴでありながらしっかりとしたメロディーを練込んだギターリフはなかなか魅力的だ。それと絡むデスボーカルも◎。ドラムに関しては、バスドラが心地よいボトムの効いたヘヴィネスを発していて良い感じに仕上がっているが、スネアは若干浮いて聴こえるかもしれない。しかし、そのおかげでブラストビートが非常にクリアに聴こえるのはむしろ効果大だ。個人的にはそこがお気に入りだったりもする。本作は、今や独自性を出すことも難しいこのジャンルにおいて比較的健闘していると言えるだろう。力強いメロデスを聴かせてくれる1枚だ。