ニュージャージー出身のスラッシュメタルバンド、HADESの1stアルバム。ダン・ロレンツォ(G)によって結成されたのが1978年というから、1stアルバムのリリース時点ですでに軽くベテラン状態である。サウンドはまさに80年代スラッシュそのもので、ドラムスを中心にリズム面での工夫が凝らされているために、十分なアグレッションを保ちながらも直球型という印象はさほどなく、初期MEGADETH的なインテレクチュアルスラッシュといった感じが近いだろう。耳に残るアラン・テッシオ(Vo)のハイトーンボーカルがスラッシーなサウンド上で強力なフックとなっており、また各プレーヤーがところどころで適度に自己主張するのも面白い。尚、本作は2ndアルバムとの2枚組となって2005年にリイシューされている。