KATAKLYSM / In The Arms Of Devastation
カナディアンブルータルデスメタラー、KATAKLYSMの8thアルバム。いきなり「これ、KATAKLYSM?」ってな感じのメロデス風味のサウンドが飛び出してきて驚かされた。前作あたりから顕著になってきた、ギターリフへのある意味キャッチーなメロディの導入がさらに推し進められており、デスメタルとしてはずいぶん聴きやすくなったという印象だ。かつての彼らからすればブルータリティーの低下は否めない(といってもじゅうぶんヘヴィだ)が、本作はそれこそメロデスやハードコアメタルのリスナーまで取り込めそうな懐の深さを感じさせる。ごく自然な流れから生まれた変化なのだろうが、結果的に新境地の開拓を狙える興味深い作品となった。個人的には、同じような作品ばかりを作られるよりも遥かに好感が持てる。