KING’S X / King’s X
テキサスを活動拠点とするロックバンド、KING’S Xの4thアルバム。前3作はどれも名盤クラスの内容だったが、ある意味とっつきにくいと感じた人もいるかもしれない。本作では前作までの巧みな音使いなど素晴らしい部分を継承しながらもリフが比較的キャッチーに仕上がっている楽曲が多いためか、初心者リスナーでもすんなり入門できそうだ。もちろん、彼らの大きな武器であり、弟分バンドのGALACTIC COWBOYSでも聴かれるような美しいコーラスハーモニーは健在で、バンドサウンドとともに独特な空間の広がりを創造している。彼らは次作「Dogman」から音楽性に大きな変化をみせるのだが、本作は初期KING’S Xの最終形であり、また次作への布石でもあった興味深い1枚である。