MEGADETH / Cryptic Writings
7thアルバム。前作「Youthanasia」までは賛否両論ありながらもなかなか良い変化を見せていた彼らだが、ここにきてどうやら高い壁にぶち当たっているようだ。デイヴ・ムステイン(Vo/G)の歌声やマーティー・フリードマン(G)のギタープレイを聴けば紛れも無くMEGADETHであることは判るし、メロディーも悪くないし、ハードロック的な雰囲気すら漂うとても聴きやすいアルバムだと思う。しかし、それならそれでもっと突き抜けてくれればいいものを、どうも散漫な感じがしてしまう。5曲目「The Disintegrators」や10曲目「She-Wolf」などはいかにも過去のMEGADETHっぽいが、こういったナンバーを本作に混ぜ込むことによって、結局はそれ以外の新たな試みに対するリスナーの判断を鈍らせているのではないだろうか。曲単位では良いものがあるとしても、アルバムとしてはどうだろう。