MEGADETH / Risk
8thアルバム。4th「Rust In Peace」から7th「Cryptic Writings」までメンバーチェンジ無しでやってきた彼らだったが、ニック・メンツァ(Ds)が足の故障により脱退したため、本作ではY&TやSUICIDAL TENDENCIES、ALICE COOPERなどでプレイしてきたジミー・デグラッソ(Ds)を迎えている。これまでMEGADETHを愛聴してきたファンにとって、1曲目「Insomnia」は面食らうに違いない。アラビアンなイントロに続いて、打ち込み風に思いっきり加工されたドラム音とテクノ風ギターリフで構成されているからだ。この曲に限らず、これまでのMEGADETHミュージックには登場しなかったようなポップな音、プレイがいたるところで聴ける。このアルバムは過去作と比較して聴いてはいけない。MEGADETHとしてどうなのかということでは酷評も理解できるが、新しいことに挑戦したいという彼らの気持ちが生んだ作品を、同じくそういう気持ちで聴いてみれば意外と楽しめたりするものである。