MINISTRY / Rio Grande Blood
アル・ジュールゲンセン率いるインダストリアルメタルの雄、MINISTRYの10thアルバム。本作は、アグレッシヴという意味では前作「Houses Of The Mole」を引き継いでいるが、音の質感については生々しいバンドサウンド的だった前作よりもむしろインダストリアル感が強い傑作「Psalm 69(詩篇69)」に近い。ザクザクと刻まれるスラッシーなギターリフの音作りや無機質に打ち鳴らされるビートなどをはじめ、各要素が絡み合って「Psalm 69」を思い起こさせる部分は多いと感じる。今回は、作曲段階からPRONGのトミー・ヴィクター(G)やKILLING JOKE~PRONGのポール・レイヴン(B)がメンバーに加わって共同作業をしており、3曲目「Gangreen」や9曲目「Ass Clown」ではPRONGっぽいリフも聴ける。入魂の1枚だ。