MNEMIC / Passenger
デンマーク発、フュージョンフューチャーメタルと表現されるMNEMICの3rdアルバム。当初はFEAR FACTORY型のサウンドだったが前作で独自路線の確立に向けて大きく前進、本作は更にその深化を図った意欲作と言うべき内容になっている。サウンド的には、もはやインダストリアルメタルとは呼べまい。シンセの使い方も、マシナリーな無機質感を演出するのではなく近未来的なイメージを想起させる。MNEMICらしいギターサウンドの質感は残しつつも、さらに凝ったリフの組み立てと曲展開がなされており、じっくり楽しんでもらいたい1枚。マイケル・ボグベイル(Vo)の脱退も、音楽的に大きな痛手にはなっていないようだ。