MORDRED / The Next Room
1990年代中頃のスラッシュメタルシーンの急激な衰退に、この変わり種スラッシャー達も影響を受けざるを得なかった。彼らの場合、メンバーにDJを擁したりファンキーなビートを特徴とした音楽性だったので、ミクスチャーバンドとしてやっていく選択肢もあっただろう。しかし、3rdアルバムとなる本作はギターの音こそ時代の流れを受け入れつつも、自らの基本姿勢を貫いたMORDRED流メタルといってよい。傑作2nd「In This Life」のような吹っ切れ感はないが、ちょいニューメタル風なギターリフと地味にスラップするベース、クリーントーンでのコードプレイなど、1st〜2ndと聴いてきたMORDRED好きならば特有の要素を見出せるハズだ。ボーカルがチェンジしているため一瞬戸惑うが、ファンとしてはやはり噛みしめたい作品である。