PANTHEON I / Atrocity Divine
1349のギタリストとベーシストを擁するノルウェー産インファーナルアトモスフェリックブラックメタルバンド、PANTHEON Iの1stアルバム。メンバーにヴァイオリンやチェロ奏者を含む6人編成で、シンセでは出せないヴァイオリンやチェロならではの弦の響きを感じることができる。ただし、シンフォニックというほどのゴージャス感があるわけではなくて、あくまでもこの6人が手にしている6つの楽器のみで完全再現が可能なレベルにとどめているところがポイントだ。いかにも北欧らしい哀愁漂うメロディアスなパートと1349譲りのノイジーでアグレッシヴなリフ攻勢が散りばめられた起伏のある楽曲が並んでいる。その音は総じて紛れもないブラックメタルサウンドだが、凝った曲構成からは知的な側面も垣間見える興味深い1枚。