PRETTY MAIDS / Pandemonium
11thアルバム。正直、7th「Anything Worth Doing Is Worth Overdoing」以降の作品はいずれも“可もなく不可もない”内容だったという風に個人的には感じている。(9th「Planet Panic」はちょっと好きかも。)そういうことで、新作が出るたびに半ば惰性で聴いていたため、今回もそのノリで手に取ったのだが…これは久々に良い!まず、昔からのファンならばバンドロゴが初期のもの戻っていることに気付くだろう。その心理的意味は想像に難くない。輪郭のハッキリとしたテンポの良い楽曲が多く、かつての躍動感が戻ってきた。ロニー・アトキンス(Vo)の変わらないパワフルな歌声とケン・ハマー(G)の生き生きとしたリフ&ソロプレイは、やっぱり優れたメロディーがあってこそである。ファンが彼らに求める良質なメロディーというのは、たしかに越えるのが難しい高いハードルに違いないだろうが、本作では4th「Sin-Decade」〜5th「Scream」の頃に近いレベルが実現されているのではないだろうか。北欧を代表するベテランメロディックメタルバンドとしての底力を見た。