RAGE / Speak Of The Dead
老舗ジャーマンパワーメタルトリオ、RAGEの15thアルバム。12thアルバム「Welcome To The Other Side」で再び本来の輝きを取り戻した彼らは、その後も続けて良質な作品を送り出しているが、それは本作でも変わることなく貫かれている。本作の目玉は、やはり「Suite Lingua Mortis」だろう。これはオーケストラとの共演を念頭においてヴィクター・スモールスキ(G)が作曲したもので、アルバムの冒頭から8曲目までを占める組曲なのだが、プログレッシヴな薫りも漂わせた非常に素晴らしいものとなっている。9曲目以降には馴染みのRAGE節が堪能できるメタルチューンが7曲収められているので、組曲はあくまでもアルバムの一部という位置付けであることが分かる。それぞれの優れた才能が融和した、ベテランの逞しさも感じる1枚だ。