イタリアが世界に誇るシンフォニックパワーメタルバンド、RHAPSODYの1stアルバム。まるでロールプレイイングゲームのようなファンタジーストーリーを表現するという彼らのコンセプトは、この1stアルバムからして見事に具現化されており、聴く者はその壮大なストーリーに思わず引き込まれてゆく。そうした魅力は、バンドサウンド以外にも数多くのストリングスや管楽器などを生演奏でレコーディングしているところからも大きく影響しており、それこそがこのバンドの最大の特徴でもある。キーパーソンであるルカ・トゥリッリ(G)とアレックス・スタロポリ(Key)はどちらも根っからのクラシック音楽愛好家であり、そもそも目指すところが他のパワーメタルバンドとは違うようだ。雄大で重厚でスリリングな叙事詩の幕開けである。