SADIST / Above The Light
イタリアのプログレッシヴデスメタルバンド、SADISTの1stアルバム。海鳥の鳴き声と波の音で幕を開け、続いてストリングスとチェンバロによる妖しげなフレーズが迫り来るというイントロは、何か“美しい地球の自然が危機にさらされている”といった情景を思い浮かばせる。そんなイントロの後にはしっかりデスボーカルとヘヴィなディストーションギターが鳴り響くのだが、合間に挿入されるクリーントーンやアコースティックなギターサウンド、ピアノや前述のストリングス、チェンバロといった様々な音色が美しさを作り出している。ギタープレイはPESTILENCEあたりを思わせる部分もあり、特にソロではなかなかのテクニシャンぶりが楽しめる。また、ベースも独自の動きで存在をアピール。総じて素晴らしいプログレッシヴデスメタルアルバムである。