SATYRICON / Nemesis Divina
ノルウェイジアンブラックメタルバンド、SATYRICONの3rdアルバム。前作はEMPERORのサモス(G)が制作に加わったことでも注目を集めた彼らだが、本作はそれを遥かに凌ぐ完成度を誇っている。サウンドはまさしくブラックメタルらしく、サティアー(Vo/G)のボーカルと煽情的なメロディを含むギターリフが禍々しい妖気を発して全体を包み込み、フロスト(Ds)の強力なビートがそれを支えるという典型的な形。単に激しく攻めるだけではなく押し引きを心得ており、部分的にピアノやシンセサウンドを使って叙情性を強めていることも、本作を名盤たらしめている理由の1つだろう。ちなみに、今回はDARKTHRONEのクフェダルフ(G)をセカンドギタリストとして迎えている。SATYRICONの代表作といえる1枚。