SAVATAGE / The Wake Of Magellan
ヘヴィメタル界のストーリーテラー、SAVATAGEの10thアルバム。前作「Dead Winter Dead」でクリス・キャファリー(G)の再加入と新たにアル・ピトレリ(G)を迎えた彼らが久々に前作と全く同じメンバーで制作した本作は、これぞSAVATAGE!というロックオペラが堪能できる秀作である。感情豊かにストーリーを描き出す哭きのギタープレイは大きな聴きどころの1つだが、楽曲に見事にマッチしているザック・スティーヴンス(Vo)のエモーショナルなボーカルにも心を奪われる。素晴らしい表現力と構成力は今さら言うまでもないが、とにかく各楽曲の出来がとても良い。また、ザックとジョン・オリヴァ(Key/Vo)のボーカルが使い分けられているのも興味深い。ヘヴィメタルという枠を越えた完成度の高いストーリーミュージックである。