イギリスのカオティックコア系メタルバンド、SIKTHの2ndアルバム。前作「The Trees Are Dead～」が非常に素晴らしかったため本作への期待もおのずと高まっていたのだが、そんな期待に十分応えた仕上がりになっているのではないか。テンションは全く落ちておらず、また縦横無尽に駆け巡るギターリフも健在で、タイトでヘヴィなリズム隊と合わせて巧さが目立つ。何となく全体的に引き締まった感じがするのは、ソングライティング能力の向上によるものだろう。マイキー(Vo)とジャスティン(Vo)のツインボーカルも変わらず個性的で、メロディアスな歌い方から激しく煽るハードコア的なものまで複数の声色を使い、楽曲を盛り上げ勢いづけている。カオティックといえども寸止めでやり過ぎないこのハイセンス、いやはや恐れ入ります。

＜Track 1＞Bland Street Bloom