SLAYER / Christ Illusion
帝王SLAYERの5年ぶりとなる9thアルバム。デイヴ・ロンバード(Ds)が復帰して制作された本作、オリジナル編成での作品は「Seasons In The Abyss」以来で実に16年ぶりとなるが、ギターの音作りも「Seasons In The Abyss」や「Divine Intervention」に近い感じとなっており、まずはそれだけでも嬉しくなってしまう。さらにリフや歌い回しなどをはじめとした楽曲の雰囲気も同様で、近作では見られなかったある種の小気味よさを取り戻している。全く衰えることを知らない純度100%のSLAYERサウンドにあらためて畏敬の念を抱き、そして狂喜乱舞するのである。「Reign In Blood」を超えるか否かはともかく、彼らの作品の中で3本の指に入れて良いクリティカルヒット作だろう。