VICIOUS RUMORS / Something’s Burning
6thアルバム。希代の名ボーカリスト、カール・アルバート(Vo)の事故死という衝撃的な事件は、ファンですら受け入れ難かったことを思うと、当の本人たち、特にジェフ・ソープ(G)が受けた衝撃は想像を絶するものだっただろう。それが本作ではありありと見て取れる。新たなボーカリストを迎えずにジェフ・ソープ自身がリードボーカルを担当、ダークで重々しいナンバーが多くを占めている。ここには、前作までで聴けた漲る躍動感はほぼ無い。また、マーク・マクギー(G)の脱退もかなりの痛手だ。彼が果たしていた役割を考えると、後任のスティーヴ・スマイス(G)には荷が重い。バンドを解散せずに継続する決意を示したという点では大きく評価したいが、音楽的にはVICIOUS RUMORSらしさが感じられず、ちょっと残念である。