VIPER / Theatre Of Fate
ブラジル産メロディックヘヴィメタルバンド、VIPERの2ndアルバムで言わずと知れた超名盤。ブラジルといっても、その音楽性はいわゆるジャーマンメタル的アプローチで、日本人の琴線に触れるようなメロディが全編を貫いている。アンドレ・マトス(Vo)は伸びやかなハイトーンボーカルで美しい詩を歌い、ギターは印象的なフレーズを弾いて楽曲のカラーを決定付けている。また、クラシック音楽のフレーズも多く取り入れられ(展開は強引だが/笑)、隠し味のシンセはその壮厳さを醸し出している。ドラマーがヘタとか、そんなことはもはやどうでもいいことだ。この後、アンドレ・マトスは脱退してANGRAを結成するが、ANGRAの音楽性は完全にこのアルバムの延長線上にあるといってもよいだろう。