VOIVOD / Katorz
カナダを代表するメタルバンドの一つ、VOIVODの11thアルバム。本作の制作中に倒れたピギー(G)、そして彼は息を引き取る直前まで病床から制作を引き継ぐための指示をしていたという。「自分が死んでもこのアルバムは最後まで完成させてほしい」との遺言どおり完成した本作は、VOIVODの特長の一つであった不協和音的ギターサウンドが全面的に復活しており、まさしくVOIVOD以外の何者でもない音楽が展開された秀作となっている。雰囲気は5th「Nothingface」から7th「The Outer Limits」あたりの、バンドが最も成熟していた時期を思い起こさせるもので、リフやリズムに一捻り加えた独特のセンスがよく表れている。ちなみに、本作に収録されているギタープレイは全てピギー本人によるものだ。安らかに眠れ。。