CHIMAIRA / The Impossibility Of Reason
ニューウェイヴオブアメリカンヘヴィメタルの雄、CHIMAIRAの2ndアルバム。デビュー当初からFEAR FACTORYのメンバーにかわいがられていた彼らだが、そんなインダストリアル色強い1stから比べるとずいぶん有機的なグルーヴ感が前面に出てきており、バンドとしてもつぼみが一気に開花したという印象。かっちりとしている中にグルーヴを込めたリフや緩急をつけた楽曲構成に断然面白味が増したというか、フックの効いている楽曲が多くて無条件にヘッドバンギングを誘う。PANTERA譲りの硬質なバスドラの音もチキチキと気持ちよく、もはやインダストリアルという雰囲気は全体的にあまり感じさせない。本作はバランス感覚に優れた秀作といえるだろう。