CRYPTOPSY / Once Was Not
カナダのテクニカルブルデスバンド、CRYPTOPSYの5thアルバム。1st~2ndアルバムで強烈なボーカルを聴かせていたロード・ワーム(Vo)がバンドに復帰、そしてジョン・レヴァサー(G)の脱退によりギターがアレックス・オウバーン(G)のみで4人編成となった本作。バンドサウンドは前作や前々作の流れを継いだ形で、非常に複雑かつテクニカルなプレイのオンパレードである。フロ・モーニエ(Ds)のドラミングは相変わらず超人的で、難解なパターンを緻密に組み上げており、アレックスのプレイと相まって他を寄せ付けないオーラを発している。楽曲的にもう少しストレートな方がロード・ワームのボーカルをより活かせる気もしないでもないが、それを差し置いても素晴らしい作品だろう。CRYPTOPSYの名に恥じぬ強力なアルバムである。