DISHARMONIC ORCHESTRA / Ahead
1994年リリースの3rd「Pleasuredome」以来、約8年ぶりとなる個性派メタルトリオDISHARMONIC ORCHESTRAの4thアルバム。グラインドコアをベースとした1st~2ndアルバムから少し作風を変えた前作だったが、久々となる本作でもそうした前作の流れをほぼ引き継いでいると言えるだろう。音楽性の幅はさらに広がってハードコア~メタルの要素を交えた独特なサウンドを築き上げているが、ボーカルの感じといいフレーズの作りといい、細部の凝り様には相変わらず彼ららしさが表れている。中には打ち込みを使用したノリの良いものから静と動を巧みに操った楽曲まであって、程よくバラエティに富んでいて面白い。PUNGENT STENCHと並び、東欧オーストリアを代表するベテランメタルバンドとして聴いておきたい1枚だろう。