IHSAHN / Adversary
EMPERORの頭脳としてブラックメタル界に君臨したイーサーン(Vo/G/B/Key)によるソロアルバム。本作ではドラム以外を全て彼がプレイ(ドラムはSPIRAL ARCHITECTのアスゲイル・ミケルソンがプレイ)しており、相変わらずのマルチミュージシャンぶりを発揮している。自分自身のメタルのルーツを意識したというサウンドは、EMPERORの4thにさらなる広がりと深みを加えたようなプログレッシヴでメロディアスでアグレッシヴなものとなっており、ソロアルバムとはいえEMPERORの延長線上にあるメタル作品である。まあ、もともと後期EMPERORはイーサーンのソロみたいなもんだったが。歌い方もイーサーンらしい叫び系とクリーンボーカルを併用した馴染みのスタイルで思わずニヤリ。素晴らしい再出発を切っている。