INCUBUS / A Crow Left Of The Murder
もはや完全にミクスチャーやヘヴィロックの領域から抜け出し、貫禄ある成熟したロックサウンドを聴かせてくれるINCUBUSの5thアルバム。アルバムタイトル(=群れを飛び出した1羽のカラス)がそれを見事に表現している。前作「Morning View」も秀逸なロックアルバムだったが、今作はそれよりも熱い。ブランドンのボーカルはさらに磨きがかかり、時折クリス・コーネル(SOUNDGARDEN~AUDIOSLAVE)を思わせるほどの上手さ。2週間でレコーディングしたというだけあって、生々しくダイナミクスに溢れた人間味あるサウンドがそのまま詰め込まれている。 音楽性が変化しても素晴らしい作品を作り上げる彼らの才能には驚かされるばかりだ。