OBITUARY / The End Complete
フロリダ産デスメタルバンド、OBITUARYの3rdアルバム。多くのバンドがブラストビート等でさらなるスピードを追求していたのに対し、このアルバムはそれよりもおどろおどろしい雰囲気を醸し出すことに注力し、それが見事に成功している。他のデスメタルバンドと比べてミドルテンポな部分が多いため、どろっとした雰囲気はより強調されている。妖しげなコード進行やファットなギターサウンドは、まさに地獄のBGMを連想させる。うーん、これこそがデスメタルなのかもしれない。また、ジョン・ターディー(Vo)の吐き捨て型ダミ声ボーカルは、個性的で声に説得力がある。全体的にも非常にクオリティが高く、速いだけがデスメタルではないことを証明する1枚である。