OVERKILL / Relixiv
ニューヨークスラッシャー、OVERKILLの14thアルバム。毎度のことながら、常に貫かれるこのスラッシュメタルに対する姿勢には感服させられる。聴けばOVERKILLとすぐに判るサウンドは健在で、前々作「Bloodletting」以降の流れは依然として引き継がれているが各楽曲の質は全く落ちていない。いつものボビー“ブリッツ”エルズワース(Vo)の強力なボーカルやD.D.ヴァーニ(B)の硬質なベースラインが核となって、デイヴ・リンスク(G)とデレク・テイラー(G)が素晴らしい肉付けをする。ティム・マレアー(Ds)のタイトなドラミングは激しくも非常に安定感がある。スラッシュメタルに重要な、程良いキャッチーさと十分なアグレッションを備えた作品であり、第一線の“現役”であることを主張する頼もしい作品だ。