VOIVOD / Target Earth

VOIVOD / Target Earth
VOIVOD  /  ヴォイヴォド
Target Earth
カナダ  /  2013年
ジャンル : Progressive MetalThrash Metal
評価 : 
公式WEBサイト  

1st「War And Pain」から間もなく30年の年月が経とうという彼らの13thアルバム。2005年に45歳という若さで他界したピギー(G)が遺したフレーズを基に制作された前作「Infini」がVOIVODのラスト作になるという話だったから、本作のリリースは嬉しい驚きだ。メンバーたちも、ピギー無くしてVOIVODは存在し得ないと考えていたようだが、そこに現れたのがCAPHARNAUM〜MARTYRなどでテクニシャンぶりを発揮していたダニエル・モングレイン(G)。VOIVODの大ファンだった彼はピギー本人よりもピギーのプレイスタイルについて熟知していたといい、2008年の来日公演でもその溶け込みっぷりを見せてくれていた。そうした活動の積み重ねから、バンドが継続可能であることを確認し、晴れて本作が誕生したのである。肝心の内容だが、彼らが最も脂の乗り切っていた5th「Nothingface」〜7th「The Outer Limits」の時代を彷彿させる、不穏でプログレッシヴでメタリックなサウンドが全編を支配しており、個人的にはスネイク(Vo)復帰後の4作品の中でずば抜けてVOIVOD汁濃度の高い作品だと思う。ダニエルがピギーらしさを追求した結果、リスナーがVOIVODらしいと感じる要素をピギー本人よりも密度高く盛り込んでしまったということだろうか(笑)細部に至るまで違和感の無さはハンパない。もう一つ、前述のスネイク復帰のタイミングでバンドに加わったex-METALLICAのジェイソン・ニューステッド(B)がバンドを離れており、オリジナルメンバーのブラッキー(B)が正式に復帰していることも、以前からのファンとしては嬉しいニュースだ。是非また来日公演を拝みたい!

 

(開発中)